皆さんはこんにちは。
試験のときに「B以上の鉛筆を使いなさい」と言われたことはありませんか?
その「B」って何でしょう。
多くの方は「濃さ」だと理解して、鉛筆を選ぶときやシャーペンの芯を選ぶときに、「B」「HB」「2B」などを選びますよね。
それ、間違いです。
そのアルファベットは厳密に言うと濃さではなく、「硬度(芯の硬さ)」なんです。
前回の記事は見てくれましたか?
まだ見ていないという方は、まずはその記事を見てから戻ってきてくださいね。
濃さと硬度の違い
さっき、「濃さではなく硬度だ」と聞いて驚いた方もいるでしょう。
しかし、濃さと硬度の違いって何なんでしょうか。
実は硬度によって濃さが変わるので、アルファベットが「濃さを表している」というのは間違いではないのです。硬い芯はなかなか削れないので、薄くなります。反対に、柔らかい芯は削れやすいので筆圧が弱くても濃くなります。
そして、硬度はJIS規格という規格があり、そこでは「6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6H、7H、8H、9H」の17種類あり、「B」は黒(Black)、「H」は硬い(Hard)、「F」はしっかりとした(Firm)の略です。また、「6B」が1番柔らかく、濃い。「9H」が1番硬く、薄いです。
次の表には使用されることが多いものを「濃さ」と「硬度」の両方の面から解説していきます。
アルファベット表記 | 特徴 |
---|---|
2B | 鉛筆でよく使われる硬度 筆圧が強くなくてもある程度の濃さが出せる |
B | 試験で最低条件とされるほどの濃さ 少し濃いめで柔らかめ |
HB | オールマイティで使いやすい硬度 ほどよく硬く、ちょうどいい濃さ 鉛筆よりシャーペンで使われる |
F(シャー芯には無い) | HBとHの中間、少し硬めで少し薄い |
H | 硬さを感じる、薄いと感じる |
鉛筆にオススメな硬度
先ほどの表にも少し書いたのですが、鉛筆でよく使われる硬度は「2B」です。
そして、私のオススメも「2B」。または、「B」です。
なぜ「2B」または「B」がオススメなのかというと、鉛筆はシャーペンに比べて薄くなり易いからです。私の感覚なのですが、鉛筆は芯が削れにくいのか、同じ筆圧でもシャーペンより字が薄くなるんです。そのため、少し柔らかく、濃い字が書ける「2B」や「B」がオススメです。
しかし、鉛筆の使う用途でオススメは変わります。さっき言った「2B」「B」は、どんな用途にも使える硬度なので、今から用途別にオススメを書いていきます。
勉強
勉強で鉛筆を使うのは小学生がほとんどだと思います。
小学校では、濃い字を書くことを重視する場合が多いので、「2B」がオススメです。
ただし、「3B」や「4B」など、「2B」以上の柔らかくて濃いものはオススメしません。
なぜなら、小学生は筆圧をコントロールできない場合があり、めちゃめちゃ濃くなってしまうため、すぐに芯が無くなってしまい、頻繁に鉛筆を削りにいかなくてはならなくなるからです。
マークシート
マークシート方式の試験は機械で読み取られるので、マークが薄いと読み取ってくれない場合があります。そのため、試験では「B」以上としてされることがあります。私も「B」以上をオススメします。
では、「B」以上とはなんでしょう。
試験で「B」以上というのは「B」以上の濃さを意味しています。
ここまで読んで下さった方なら分かると思いますが、「B」以上の濃さという事は「B」以下の硬さという事ですよね。
つまり「B」「2B」「3B」「4B」「5B」「6B」です。
絵描き
絵を描く場合は、いろんな濃さの鉛筆を使い、濃淡を表現する必要があるでしょう。
しかし、いろんな濃さといってもどれくらい必要なのでしょうか。
薄すぎたり濃すぎるのは必要ないので「2H」~「4B」ほどそろえておけば良いでしょう。
1本ずつ買っても良いのですが、いろいろ買いたいときは、1本ずつ買うのではなく、以下のような数種類が入ったセットをオススメします。
ここで紹介しているセットはJIS規格外の「10H」~「10B」まで入っているんです!
製図
製図をするときは基本的には薄く硬いものがオススメです。
なぜなら、芯が削れすぎて少し太くなってしまうと精密な線が書けないからです。
細かい、精密な図を書くためには、「2H」~「9H」の硬度がオススメです。
さらに細かいところを言うと、精密な製図は「3H」~「4H」がベスト、「7H」~「9H」になると、紙以外に金属や石材にも書けちゃいます。
シャーペンにオススメな硬度
シャーペンは鉛筆に比べて芯が細いので、お絵かきやデッサンに使うことはないでしょう。その代わり、製図に使うことが増えると思いますので、それも含めて解説します。
また、使い分け方は用途だけではなく、筆圧にも関わってきます。特に、筆圧が強い方は硬度を選ぶ際に気をつけることがあるので、しっかり読んでください。
勉強
勉強するときは、長時間書き続けることや、きれいな字を書くことが求められると思います。
それを踏まえて、勉強で使うべき硬度は「2B」~「H」です。
理由としましては、柔らかくて濃い「3B」などは、手が疲れる事は少ないのですが、芯が削れすぎてノックの回数が多くなったり、思っていたより太い字になったりできれいに書けない可能性があります。
また、硬くて薄い「2H」などは、ノックの回数が減ったり、画数が多い字でも線が被ることなく書けます。しかし、手が疲れたり、薄すぎて字がきれいに書けないこともあります。
筆圧が強い方
筆圧が強い方は「HB」~「H」をオススメします。
もうなんとなく分かると思いますが、筆圧が強い方が「B」より柔らかいものを使うとすぐに芯がなくなり、字がめちゃめちゃ濃く、太くなってしまいます。また、芯が無駄に削れてしまうため、手がこすれて滲んでしまうことも多いでしょう。
また、なぜ「2H」より硬いものをオススメしないかと言いますと、薄すぎるからです。
筆圧が強いといえど、さすがに薄いです。
なので、筆圧が強い自信がある人でも「H」までにしておくことをオススメします。
製図
先程、鉛筆の製図で話したとおりオススメは「2H」~「9H」なのですが、これは設計図など、ガチの製図です。
今回はシャーペンでの製図ということで、数学で使うような図形を書くことに適した硬度を紹介します。
製図用に使う硬度でオススメするのは、「F」より硬いものです。
シャーペンで製図をするときは製図用シャーペンを使う方が多いと思いますが、硬度を気にしたことはあるでしょうか。
製図するときに硬度は結構大事です。
「F」という硬度は基本的に使うことはないのですが、製図するなら使っても良いと思います。
なぜなら、製図ってミリ単位の太さで大きな違いになりますよね。
そのため、あまり芯が削れない硬い芯を使うことで、線の太さが安定するので線がずれることが減ると思います。
結局何がオススメなの?
目次からここまで飛んできた方もいると思います。
ここまでは用途別のオススメなどいろいろ書いてきましたが、結局オールマイティーに使うにはどの硬度がオススメなのでしょうか。
何にでも使えるオススメは「B」または「HB」です!
なぜ2つ挙げたかと言いますと、筆圧によるからです。
筆圧が強い人は「HB」、弱い人は「B」
強くも弱くもない人は鉛筆なら「B」、シャーペンなら「HB」を選んでください。
わかりにくい説明もあったかと思いますが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よければ他の記事も見てください。
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